2026.02.24
日本ジュニアサーフィン育成キャンプを開催 / 強化指定選手が世界基準を体感

photo:DELTA-Namba
2月21日から23日の3日間、湘南藤沢支部の全面協力のもと「日本ジュニアサーフィン育成キャンプ」が実施された。対象はジュニア・育成の強化指定選手。日本の次世代を担う選手たちに、世界基準の育成環境を提供することを目的としたプログラムだ。今回は選手のみならず、コーチおよびジャッジも同時に参加し、現場で学ぶ実践型セミナーとして開催された点も大きな特徴となった。
参加選手はU-16 BOYSから和氣堆人、髙井悠二朗、松野太郎。U16 GIRLSから石井有沙、石田海夏、木津優芽。育成からBOYSで飯田夕惺、林虎ノ助、土屋希仁。GIRLSは山本璃々、大江こなみ に加え、シニアに上がるU-18だった高橋結奈の12名。
本合宿には、Micro Surf Academyより元CTサーファーのGlenn Hall氏、国際ジャッジのRichie Porta氏を招聘。トップレベルの現場で培われたハイパフォーマンスメソッドと国際基準のジャッジング視点を、3日間にわたり共有した。

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初日の鵠沼スケートパーク前はスモールコンディション。ウォームアップから提示された課題をどれだけ正確に遂行できるかが問われた。セッション後には、そのドリルの意図を丁寧に解説。ランドマークの設定方法や視点の置き方といったヒートの土台を整理し、実践と振り返りを繰り返しながら“体と頭で理解する”アプローチが取られた。派手なアクションではなく、安定した遂行力と完成度を高めることに重点が置かれた。

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2日目はフラットコンディション。本来であれば難しい状況だが、その中で何ができるかを追求するのが今回のテーマだ。午前はランニングやパドリングを中心としたフィジカルトレーニングを実施。高強度の反復で心拍数を引き上げ、自身の体力限界を体感するセッションとなった。午後はプールへ移動し、パドリングのインターバルトレーニングを実施。実戦を想定した持久力と出力のコントロールを確認した。

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photo:Kiyoshi Ogata

photo:Kiyoshi Ogata
同時にジャッジは別会場でトレーニングを実施。過去の大会映像を用いた採点演習とディスカッションを通じて、「なぜそのライディングが評価されるのか」を具体的に分析。点差の根拠やインターフェアの事例を検証し、国際基準に基づく判断プロセスを共有した。

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夜には選手のライディング映像を題材にフィードバックセッションを開催。ジャッジ視点での評価ポイントを選手へ直接解説し、コーチも交えて意見を交換した。立場を越えて同じ評価軸を共有する時間は、日本の育成現場において貴重な機会となった。

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髙井悠二朗 photo:Kiyoshi Ogata
最終日は強風のなか胸~肩サイズへとサイズアップ。試合形式のヒートを実施し、2日間の学びを実戦へと落とし込んだ。必要な場面で一段階プッシュする判断力、成功確率を維持しながらチャレンジする戦略、そしてヒートを組み立てる思考力が試された。ジャッジは全ライディングを採点し、リアルタイムで理由をフィードバック。コーチ陣もGlenn Hall氏のセッション設計を共有しながら、選手個々へのアプローチを深めた。

石田海夏 photo:Kiyoshi Ogata

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代表挨拶 松野太郎 photo:Kiyoshi Ogata
今回の合宿は単なるスキル向上ではなく、競技者としてのマインドセット、再現性の高い技術、そして評価基準の理解までを含めた総合的な強化プログラムとなった。 合宿の最後に、Glenn Hall氏とRichie Porta氏は「この環境は決して当たり前ではない。支えてくれている家族やスタッフへの感謝を忘れないこと」とメッセージ。選手たちは感謝の言葉とともに3日間を締めくくった。
波乗りジャパンは今後も、選手・コーチ・ジャッジが共通の育成理念と評価基準を持ち、世界基準を見据えた強化体制を推進していく。
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プロフィール:
Glenn Hall 氏
元CTサーファーとして世界最高峰の舞台で戦った経歴を持ち、引退後はMicro Surf Academyを設立。10年以上にわたりワールドツアーレベルのコーチングを行い、オリンピックキャンペーン、ワールドツアー選手の育成、ジュニアの長期育成まで幅広く指導。ハイパフォーマンスの追求とアスリートのウェルビーイングを両立させる指導を特徴とし、「勝つための力」と「継続できる競技力」の両立を重視している。
Richie Porta 氏
国際大会での豊富なジャッジ経験を持つインターナショナルジャッジ。世界基準の採点基準、ヒート戦略、評価視点を熟知し、選手・コーチ・ジャッジへ向けた実践的なフィードバックを行うスペシャリスト。