2026.03.24
日本代表選考会・千葉鴨川 強化合宿を開催

Photo : Kiyoshi Ogata
千葉県鴨川市のマルキポイントにて、波乗りジャパンの新たな時代を占う選考会が行われた。3月21日のジュニアクラス、そして翌22日のシニアクラスと、2日間にわたる緊張感に満ちたセッションとなった。

Photo : Kiyoshi Ogata
初日のジュニアクラスには、U-18の足立海世、今福カレン、高井汰朗、岡野蓮、佐藤頼斗、強矢凛太郎、石山汰一、U-16の和氣雄人、高井悠二朗、松野太郎、さらに育成枠の浦山椰央、飯田夕煌、伊波洋介、林虎ノ助が集結した。
女子もU-18の窪田怜、草深心虹、長崎来海、高橋花音、U-16の馬場心、石井有沙、石田海夏、木津優芽、そして育成の山本璃々、宗政優実、大江こなみが顔を揃えている。
翌日のシニアクラスでは、男子が稲葉玲王、大原洋人、西慶司郎、加藤翔平、伊東李安琉、安室丈、岩見天獅、西優司、渡邉壱孔、佐藤利希、大住唯斗、小林桂、小野里玄。
女子は池田美来、野中美波、都築虹帆、松岡亜音、高橋結奈、小田唯鈴、松野杏莉に加え、中塩佳那、都筑有夢路が名を連ねた。

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今回の選考会がこれまでと一線を画すのは、日本代表の座を争うプロセスに、極めて客観性の高い評価指標を導入した点にある。我々強化委員会が目指したのは、日本オリンピック委員会(JOC)が掲げる事前公表、明確性、客観性の三原則に即した選考の形だ。
2026年度のISA / WJSC(ジュニア大会)日本代表およびISA / WSG(ワールドサーフィンゲーム)のシニア日本代表の残り枠、そして補欠枠を争う選手たちの前に提示されたのは、合計100点満点の総合評価シートである。
評価の柱となるのは、この選考会で直接チェックされる最大50点の技術評価だ。さらに、過去のWSLやISA、JPSAといった国内外の大会実績を数値化した実績評価に最大40点を割り当てる。

Photo : Kiyoshi Ogata
実績については、複数のカテゴリーで結果を残している場合でも最も高い点数一つのみを採用し、公平性を期した。強化指定選手であること自体にも5点の最低保証点を与え、日頃の研鑽を基礎点としている。また、この40点のうち10点は、開催地への適応力や大波への対応など、大会の特性に特化した項目を組み込んだ。

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残る10点は、アスリートとしての態度や意欲に充てられる。代表としての自覚、協調性、アンチ・ドーピングへの理解、さらには情報発信の適切さまでが評価の対象だ。国際舞台で戦う以上、インタビューへの対応力も無視できない要素となる。
自然を相手にする競技の特性上、波のコンディションによる不確定要素を排除する工夫も凝らした。仮に波が極端に小さい場合などは、当日の技術評価の比重を下げ、実績評価の比率を引き上げる緊急時ルールを事前に明文化している。これは、実力のある選手が波運に左右されて涙を飲む事態を防ぎ、選考の透明性を担保するための決断である。

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選考の核心は、単なるスキルの確認ではない。本番で勝てる選手をいかに見極めるかだ。プレッシャーがかかる場面での優先権の管理、刻々と変わる海況への適応力、そしてスコアを最大化するための戦術理解。実技の場では、それら全ての要素が鋭く問われることとなった。

Photo : Kiyoshi Ogata

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実技セッションの終了後には、アンチ・ドーピング講習や医科学講習、そして2026年に向けた強化方針の発表が行われた。また、オフィシャルスポンサーの蝶理プレゼンツによるビーチクリーンも実施され、選手とスタッフ全員で鴨川の海岸清掃に汗を流し、全日程を終了した。

Photo : Kiyoshi Ogata

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9月にエルサルバドルで開催のISA / WJSC大会のジュニア選手については、前年度ランキング1位の足立、和氣、馬場の各選手が代表候補となり、残るメンバーは5月のジュニアオープン後に発表される。
ISA / WSGはまだ日程と場所が発表されていないが、シニアについても、五十嵐カノア、コナー・オレアリー、都筑有夢路、中塩佳那といった候補者に続く顔ぶれが、後日確定する。
数値化された指標という鏡に、自らの現在地を映し出す。この新たな試みが、日本サーフィン界をより強く、より揺るぎない集団へと進化させる契機となることを確信している。
各選手の最終的な選考結果については、確定次第改めて、報告する。